一話はこちらから  http://negaama.blog.jp/archives/cat_89315.html


<その3>


「お前だれ?」



「お前とはご挨拶じゃな。いつもこの部屋におったのに気づかなんだかな?」



「部屋にいた?お前みたいなのしらんぞ」



「やっと目が開いたから、わしの姿が見えるようになったのじゃ。」



なんだ、この話し方は。痛い中学生かいな?



「で、君はだれ。なんでこんなとこで人の部屋にいるんだ?」



「ぬしはわしのセリフを聞いておらなんだか。前からおったのじゃ」



「いつ?」



3ヶ月前かの」



「どこに?」



「これ」



と言って指差すのは御神木で作られたと言われるテーブル



「確かに、それ霊能者から買ったのは3ヶ月まえだが。それとお前関係ないだろう」



「はぁ?ぬしが買ったからわしがここにおるのじゃ」



「わけわからんな、なんのことだ?」



「ぬしは前から頭が悪そうだと思っておったが。まだわからぬのか。まあよい、説明してやるからそこに直れ」



と言って、そのケモ耳少女は俺をベッドの上に座るよう指示する。



って、

「ここ俺の部屋じゃん」



「細かいことは気にするな」



この妙にでかい態度はなんなんだ?



で、そのケモ耳少女の話すには。



簡単に言うと、このちゃぶ台の材料になった御神木に宿る狐だそうで。



「そとで気ままに人などをだまくらかして遊んでおったら、気がつくとなんぞえらい坊さんに御神木に封じ込められてしもうて。そのまま数百年経ってしもうたか。気がつくと、この家に来ておった」



「なんで、俺の家に来たんだよ」



「ぬしがこれを買ったからじゃ」



「だって、御神木使ってこのテーブル一つだけ作ったわけじゃないだろう。ほかのところ行けばいいじゃないか」



「うむ、ぬしはあながちアホではないな。御神木はそのまま、神社の遷宮の際に使われておって、その端材で作られたのがこの机じゃ。じゃから、大部分は神社の柱になっておるよ」



「で、なんでこの端材にくるのさ」



「ぬしがわしを召喚したからじゃ」



「召喚?」



「ここにぬしが集めた様々なものがあるじゃろう。

まったく、よくこれだけのものを集めたものじゃと感心するが。それがわしを呼び寄せた」



「呼び寄せたって、だいたいこれは俺の彼女を引き寄せるためのアイテムたちだ。お前みたいなケモ耳少女を呼び出すためじゃない」



「ぬしは女と付き合いたいのであろう?」



「そうだよ、それでこれだけアイテムを揃えたんだ。両親からもらった、一人暮らし用の、ここ数ヶ月分の生活費をつぎ込んでいるから昼飯以外はほぼパンの耳しか食ってないくらいだ。

それくらい、これにかけているんだよ。」



「ぬしは願望をかなえたいと強く思った、それでわしが来た。それだけの話じゃ」







「もしかして。あなたは縁結びの神様ですか?」



「正座などして、急に改まったな。

手を握るな! そうじゃな、ぬしらが縁結びの総本山的に呼んでおる、その神社のつながりではあるぞ」



なんてこった、そんな神様に俺はもしかして、失礼なことをしまくっていたのかもしれない。



「これは、大変失礼致しました」



「土下座などせずともよいわ。だいいち、わしは神ではない。その神社につながる眷属のようなものじゃから」



「なんだ、神様じゃないのか。使い魔みたいなもの?」



「・・・・その変わり身の速さはなんじゃ。まったく」



「俺のポテチ食ってるような奴が神とは思えんからなぁ。霊格の低い存在なんじゃないかと思っていたよ」



「霊格?ぬしのような奴がそんな言葉を良く言えたものじゃな」



「霊格は願望を叶えるには重要なポイントだろう?霊能者が言ってたぜ」



「神社に勝手に順位付けておるのは人間たちじゃ。みな同じじゃ基本的には」



「だって、お願いの叶う神社とそうでないのあるだろう?」



「神社の成り立ちによるな。呪い系、鎮魂系は願いが叶い安いじゃろうけど」



「なんで?」



「人の念を集めやすいからじゃ。願望を持った念があつまると、それが力をもって現実世界の出来ごとに影響を与えるほどになるからじゃ」



「そういう神社もいくつか御札買ったさ。でも今日はそれ叶わなかったじゃないか」



「ぬしの目的は、なんじゃった?」



俺はそこにあった、願望実現のフォトフレームを指差して言った



「この写真みたいに、彼女とお付き合いすることだよ」



「かなったではないか」



「どこが。って、お前ポテチ3袋全部食ったな!」



「うむ、この九州醤油味、というのは美味いものじゃな。今度また買うて来い」



「それなら金くれよ。って、

それよりもどこが俺の願いかなったんだよ」



「ほれ、お付き合いはしてくれると言ったじゃろ?」



「言ってない」



「良く思いだしてみろ、お買いものにお付き合いしてくれる、と返事してくれたじゃないかや」



確かに、確かに、彼女は「お買いものに付き合う」つもりでOKと言ったのだったが



「俺は、お付き合いがしたいの。彼氏彼女の関係になって、イチャイチャして、チュッチュして。あわよくばエロエロなことがしたい!」



「なんともストレートな願望じゃな。エロエロな事、というのはこのパソコンで見ておった内容のことか?

しかし、これはかなりマニアな内容じゃのう。ぬしのエロエロなことというのは」



「なっ、勝手にパソコン動かすなよ!

それに、なんで、それを知っている。っていうか、なんで俺の見ているとこ知っているんだ!」



「そりゃ当たり前じゃ。わしはこのテーブルにおるのじゃから。主がこれを見ながらナニをどうこうしておるかも見ておるぞ」



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・全部?」



「そうじゃ」



「・・・・・・・あんなページや、こんなページ見て、あの・・・、健全な男子の行う、必然的な行動も?」



「もちろんじゃ」



「うっわぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁ」



「そこで叫んで頭抱えても、過去は変えられぬぞ」